特集

主張

職場と法律(9) 通達員

顔を見ながらドアポストまで

   私たちは通達員です。「広報なごや」や、選挙のお知らせ、納税通知書や就学・福祉関係などの通達を、市民のお宅1件1件まで届けています。
 地域によって差はありますが、だいたい1か月1人あたり2000件〜3000件くらいを受け持ちます。郵便よりはるかに安く、確実に届けているんですよ。
 私たちは歩く窓口として地域に精通しています。市民の皆さんのお話を1〜2時間聞くこともありますし、どこそこの犬が死んだことまで知っています。配付先がお店の場合は必ず一言声をかけていきます。毎日顔を見ながらドアポストまで文書を持っていく、それが私たち通達員です。
 しかし、私たちには常に雇用不安を抱えています。働く環境も整備されていません。自転車は自前ですし、年金・医療も自己責任です。休んだらその日から無収入。仕事は長期勤続を求められるのに、6か月以上の休職が続けば離職です。
 通達員部会は昨年12月、アンケートを実施。154枚の通達員から回収しました。「配達時にいろいろな案内の書類を頼まれるので、できる範囲で届けている」とか「私たちは個人情報の保護と仕事の確実性、市民や職員の方々への信頼性はだれにも負けない。末長く仕事がしたい」など意見がズラリ。
 通達員部会として安心して働き続けられる職場作りに取り組んでいます。とりわけ社会保険の適用は切実です。
 名古屋市は市民に対して「知らせる責任」があります。市民の知る権利を守るために私たちはがんばっているんです。

▲ このページの先頭にもどる