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主張、調査

環境科学研究所なくすな!存続求めてメッセージ

  ◆保健所と環科研/天白保健所から

 環境科学研究所(環科研)は、保健所の公害対策担当に対し、技術的な指導・支援を行っています。
 私の職場の天白保健所でも、人の耳では感じない低周波騒音の苦情があり、この解決に向けて測定や改善策についての助言を行ってもらいました。
 こうしたつながりは、市全体の公害問題の解決にとっても、大変重要だと思います。仮に、民間へ委託されるなら、契約内容以外のことは、何もやってもらえないのでは。
 12年前、市当局の方から「環科研と衛生研究所を統合し、研究機関として位置づける」という提案がありました。しかし、その後の研究予算は大変わずかであり、とても「研究」にふさわしい額とは言えないと思っています。加えて、研究以外の試験・検査は、外部へ委託するとして、研究職の人員も削減されてきました。
 市長は、「成果を見せろ」というようなことを言ったようです。そうであれば、予算も人も充実するべきではないでしょうか。
 私は、施設管理の電気技師として、22年間環科の皆さんのお世話になりました。今回、突然の環科研廃止の公表には、大きな憤りを感じています。環科研の存続と充実に向け、ぜひがんばって欲しいと思います。

  ◆将来ビジョンを示せ/中京大学・中川先生

 名古屋市は環境科学研究所を廃止するというのに、市民に対して将来ビジョンを示していません。さらに、大気汚染常時監視局を縮小する科学的根拠はどこにあるのでしょうか。
 市の研究所は公害克服、環境保全のために作られ、地道なデータの収集と分析を積み上げてきました。その地道な研究に対して「短絡的な成果」を求めたり、「カネが有る、無い」の問題で、環境行政を後退させてはいけません。
 河村市長は「日本一のおいしい空気」を云々と言っていますが、名古屋市として「おいしい」というその裏づけや根拠はどこが発表するのでしょう?研究所が示すべきでは?
01年度の環境予算をみてもまさに「絵に描いたモチ」です。

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